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発信主義。:「抱えるくらいなら、発信【発進】せよ」 **** mistyの目に映る様々な社会現象を、考察・検討を通してグダグダ考えましょう。

フルハウスは嗤う

   

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「音楽の力はすごい!」は、ホントか? part2.

4b. 感情って、典型的には「喜怒哀楽」ですよね。
私は、この「感情」だとか「人情」だとかいうものも、ある程度の良点・そして(当たり前だが)反面として欠点があると思います。
良い点については、まず、人間の行動の立派な原動力になりうる点です。マンガを描くのが好きで、マンガ家を志望した。イラク戦争の報道を見て憤怒し、戦争反対の運動に目覚めた。つらい恋愛を経験して涙して、結果強い人間になれた。リラックスして、仕事に臨むことができた。
立派な原動力だと思うし、それ自体に、問題は特にないと思います。
 次に、コミュニュケーションの大きな支えになりますよね。「人情」なしでは、人間らしい人間関係は望めない。僕はそう考えてます。ある人が、つらい思いをした。きっと、その人は誰かに悩みを聞いてほしいと思うでしょう。こんな時に、「相談に乗ってあげたい!」とか、「かわいそうだな・・・」っていう人間らしい同情心だとか、親切心だとかが働く人は、悩み相談に付き合ってくれて、つらい思い人をした人は報われたりするでしょう。 はたまた、何人かでなんらかの行動actionを起こす時、いわゆる「一致団結」の心はとっても大事だと思います。互いに互いを支えて、そしてある目標を達成したい。これらは、コミュニケーションを図る上でとっても重要な機能を果たしてくると思います。思いがバラバラでは、組み体操なぞ決して完成することもないでしょう。
「音楽の力はすごい!」ー表題の言葉、私はよくライヴで聴きます。元々ライヴ観戦とか大好きなので、よく足を運びます。ライヴっていうのは、アーティストと観客のコミニュケーションの一つなんですね。とにかく、そのアーティストが大好き!って思ってる人同士が集まると、もう熱気なんかハンパないわけです。あの瞬間だけは、本当に不思議なもので、アーティストがサウンドを鳴らし、僕らが熱狂して、たまにMCで「最近の世の中ってさ、暗い話題が多いよね・・・でも、この空間の熱気を世の中に伝えていこうよ!」とか言われたりすると、とんでもないほどの一体感が生まれるわけです。実際、こういう一体感を味わえるライヴも数は多くはないと思いますが、私が高いお金まで払ってよくライヴ観にいくのはこういう一体感・幸福感を味わっていたい、と思う所に理由の一つがあるのかもしれません。

4c 話が少し逸れました。(笑)では、欠点。良点の性質上、そのまま裏返しです。
まず、原動力になりうること自体は評価できても、その取る行動がプラスでないと妥当ではないんです。楽しむことに没頭して、頑張ることを忘れてしまった。人を愛するあまり、盲目になった。 悲しんで立ち直れずに、自暴自棄になった。 どれも、「マイナス」と社会的には捉えられる結果です。
次に、人間社会における最重要と言ってもいいくらいのファクターであるコミニュケーションへの機能に関しても、問題の焦点はおそらく「感情論」の機能不全です。順を追って説明します。
さっきの例ですが、組み体操。「みんな、絶対に成し遂げようぜ!」「おぉ!」、典型的にはこんなセリフではじまるのではないでしょうか。(笑) しかし、事実、いくらこのとき「団結心」が高まったとしても、演技を左右するのはもちろんそれまでやってきた毎日の練習だとかがより決定的だと思うんです。仮に、めちゃくちゃ練習していたはずの演技が大失敗に終わったとしましょう。なぜ、そんな事が起こりうるのでしょうか。
考えられる要因として、私は「感情論の機能不全」と勝手に命名したものを挙げます。心理学を勉強したことがないのですが、そちらの分野などではちゃんとした学術用語があったりするのでしょうか。
つまり、先程の掛け声ー「みんな、絶対に成し遂げようぜ!」「おぉ!」ーは、団結心を高めるという名目で、実際的には、制約の方面に働いてしまったということです。掛け声で「なんとなく」テンションが上がると、往々にして人は瞬間的にそれまでの不安感だとか恐怖を忘れる。でも事実、心の奥底に残っている。「大丈夫、きっと成功する・・・。」と、心で唱えていると、演技の成功への不安感は一時的に去る。フィルターがかかるんです。でも、ふっとそのフィルターが外れる。例えば別の感情がおそってきたときなどです。「ここまでうまくいったぞ!・・・あれ、次はどうやるんだっけ?」と思った瞬間、「絶対大丈夫」の暗号に縛られていた不安感・恐怖が、新たなる恐怖によって呼び起されるわけです。「あれ、さっきまで大丈夫や思ってたのに・・・」。
さらに厄介な事に、この呼び覚まされた不安感は、他人へ伝導します。強度の「団結心」の一致を目標とした瞬間、それは「もろ刃の刃」となります。みなさんも、経験はないでしょうか。たとえば、テニスの団体戦。自分の出番は、三番手。一番手、二番手は学校も誇るめちゃくちゃ強い憧れの先輩。でも、なんと最初の試合で先輩が負けてしまった。胸がなんとなくざわつきます。そして二番手の先輩も負けてしまった。不安感でいっぱいです。「よりによってあの先輩が負けるなんて・・・。自分は・・・」という思いは、不安へと変化し、やがて緊張感など様様なマイナス感情を伴って、結果、自分も負けてしまう。こんな時、団体戦で必要となる「団結」は脆くも崩れ、人から人へとマイナス要素が伝導していくわけです。
 
 組み体操の例だと、ピラミッドに登る時、なんとなしにいつもの練習でうまくいかなかったことを思い出した・またはコツを度忘れしてしまった。顔が曇っているのか、なんとなく他の仲間も不安そうだ。そして、結果失敗に至るわけです。

4d 「団結力→団体競技の成功」というこの定式化は、明快このうえなしです。しかし実際には、より複雑で、団結心は度を過ぎた自信に繋がり、それが盲目となり、そして別の要因で不安・恐怖・マイナスの感情を呼び起こし、他人に伝導し、団結力は瓦解してしまうという構造です。私は、経験則上こういったものを何回か知っています。

では、団結力がそんな簡単に壊れないように、もっと日々の練習だとかで磨けばいいじゃないか。そんな返しもあるとは思います。しかし、「どのように」磨くのかがまさに問題なのであって、例えば「毎日必死に練習すればきっと成功するよ」といった理想に過ぎない思いで取り組んでいたのでは、恐らく同じ事が起きる可能性は高いでしょう。

そして1点目、2点目を踏まえて、「感情」の大きなマイナス面だと考えられるものが、移ろいやすいということです。文学面では、日本でも平安時代から今に至るまで、「情緒ある」「趣のある」として評価されていますし、また僕も日本文学は好きですし、そういった心情の移ろいを重視する立場は評価できると思います。しかしそれはあくまで文学の範疇であって、社会的には困ったことです。否恐らく「社会が」困ったことにしているという要素もあると僕は考えているのですが、本稿ではその検討は省きます。
移ろいやすい、変化性の過多というのは、物事を確定させる性質としてのprojectには、実に不便です。勉強は予習復習が大事!と思って最初は熱心に取り組んでいた小学生も、3日後には机に向かう姿勢すらなし。社長がこれ以上仕事を突き詰めるのは僕にとって酷だから、といって会社がいちいち倒産していたのでは、会社員ーだけではないですがーキリがありません。事実、上のような例は別に稀に見る現象ではないと思います。

「音楽の力はすごい!」
この言葉は、このような文脈で一般性にかけます。
前例の、ライヴの件。みんなの大好きなアーティストが、「音楽の力はすごい。この暗い世の中を、音楽の力で変えよう」と言い、僕らが熱狂する。そこにはいわゆるさきほどの「感情論の機能不全」の如きマジックがかかっていたりという危機を孕んでいたりするわけです。「『音楽の力』の社会への強力性→社会問題の解決」、これまた分かりやすい定式化ですが、1そもそも「音楽の力」がどのように働きうるのかといった側面で妥当・妥当でないが評価される、2たった一日で決定的だと確信したそれは、別のファクターによって簡単に打ちのめされる危機を孕んでいる、3そもそも論として「音楽の力」への信頼は、文字通りの『信頼』でしかなく、『信託』のような確定性を備えたものではないーー などの理由で、説得的には程々遠いということです。
それゆえに一般性(不特定多数の人々への働きかけがある程度有効であるということ)に欠けるのです。

表題の件については、これで論証終わりです。
焦点を、再び「感情と理論の機能のさせ方」に移します。

(part3へ続く・・・長い・・・)

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音楽をはじめとした、「芸術・文化」の在り方を検討して、そこから日本社会のあるべき構造を考え出していくのを目的としています!
私にとっては、新しい試みです。

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misty
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性別:
男性
誕生日:
1989/03/19
職業:
学生
趣味:
読書/音楽鑑賞/音楽制作/小説執筆/美術館巡り
自己紹介:
学生をやっております。
*好きなモノ・コト
自分哲学すること。
音楽を聴くこと、観ること、演ること、造ること。
映画鑑賞。静かな空間。くたびれた電車の中。美術館。
江國香織。遠藤周作。田口ランディ。

*苦手なモノ・コト
喧噪。口論。理論づくしの人。
早起き。健康的な生活。
デスメタル。精神性のない形骸的ロック。


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